フレンチプレスのある生活
HARIOのフレンチプレスとケトルを購入した。
せっかく綺麗に片付けしたのに完全にシンクと同化した。失敗した。
なにをやってもいつもヘマをする。詰めが甘いから最後の最後で好機を逃してしまう。
いつの日か一緒にコーヒーを飲んでくれる人が現れてくれることを信じて
600ml淹れられる大きめのものを買ったが、今のところ一人で飲んでいる。
そしてこれからでも一人だろう。
近所のスーパーで買った。
一緒に近所のスーパーに行ってくれる人はいない。
100均で買ったメジャーカップ。1杯何グラムだったけ。
恋愛ってなんだっけ。人を最後に好きになったのっていつだっけ。
ケトルの先をガラスに当てると割ってしまわないよう注意して1分蒸らす。
ガラスも心も一度割れてしまったら元には戻せない。
「お待たせいたしました。ブラックコーヒー中ジョッキです。」
おどけてみせた僕に君は
「なにそれ笑」
といつものように口の右元を微かに上げて小さく笑い、カップに手をつける。
そんな夢を遠い昔にみた記憶が蘇る。
上澄みにプレスされたコーヒーが抽出される。
最終的に必要となるのはこの上澄みだけ。
下層の粉は捨てられる運命となる。
自分もそう。下層の人間だ。
ねえ。
みてる?
こんな僕だけど、君のためにコーヒーを淹れてみたんだ。
どうかな。
深夜2時にコーヒー飲むとこんな文が書けるんだなあ。